冬が終わり、手あれで受診する方も減ってきました。しかし、手の消毒のせいかまだまだ手荒れの方は多い印象です。手荒れの原因にはいくつかの要因が考えられます。一般的なものをいくつか挙げてみます。

洗浄剤や石鹸

洗剤や石鹸により皮膚の保湿成分が減って、手荒れの原因になることがあります。ハンドクリームを外用しても、手を洗いすぎるとクリームの油分などがとれてしまいます。特に、冬場や乾燥した環境下で手を洗うと、手荒れのリスクが高まります。

アレルギー反応

化粧品や洗剤、手袋などの素材に対してアレルギー反応を起こすことがあります。このような場合、手荒れの原因になります。美容師さんは、ジアミンのアレルギーによる治りにくい手荒れになることがあります。

摩擦

手を頻繁にこすったり、物を持ち上げたりするお仕事などで、手荒れの原因になります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の方は、手荒れが悪化する傾向にあります。指先の皮膚が薄くなっている方は、JAK阻害薬などの非ステロイド外用が有効な場合があります。

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金属アレルギー

意外かもしれませんが、大豆などに含まれる金属のアレルギーで手や足に湿疹ができることがあります。

特殊な病気

掌蹠膿疱症、掌蹠角化症、毛孔性紅色粃糠疹、膠原病、梅毒など。

以上が、手荒れの主な原因です。手荒れを予防するためには、手を洗いすぎず、水仕事は手袋を使ったり、普段から保湿剤を使ったりするなど、自分の生活環境に合わせた対策を取ることが大切です。また、治りにくい場合は、アトピー性皮膚炎などの皮膚病のこともありますので、皮膚科クリニックで相談しましょう。

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手荒れ・湿疹

2023/03/24