こんにちは!今回はウイルス性いぼの原因についてお話しします。

ウイルスについて

ウイルス性いぼは、ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスによって引き起こされます。HPVは、人から人へと直接感染する場合と、器具などを介して間接的に感染する場合の2つの感染ルートが考えられます。正常の皮膚や粘膜には感染しにくいですが、小さい傷があるとHPVがそこから侵入し、表皮(皮膚の表面にある細胞)の深いところにある基底細胞に感染して、それが増殖してイボになるのではないかと考えられています。潜伏期間は3か月ほどといわれています。HPVは皮膚や粘膜のみに感染しますが、通常のイボは手足にできることが多く、細かい傷ができやすい部位と一致しております。

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ウイルス性いぼは、HPVのうち特定のタイプが原因となります。HPVには150種類以上のタイプがあり、そのうちのいくつかが皮膚や粘膜に感染し、いぼを引き起こすことがあります。また、ある種のHPVは子宮頸がん、咽頭がん、陰茎がん、尖圭コンジロームの原因となります(※)。

感染経路

ウイルス性いぼは、感染した人の皮膚や粘膜に直接触れることで感染することが知られています。また、公共の場所での裸足での歩行や、共有の入浴施設などでも感染する可能性があります。なお、HPVは免疫力が低下している人や傷口がある人に感染しやすくなることが知られています。

以上がウイルス性イボの原因の説明です。
手足などに白っぽいざらざらした発疹を見つけたら、皮膚科で相談しましょう!

※<参考>
手足によくできるウイル性イボは尋常性疣贅と呼ばれています。その他にも、HPVにて発生するイボは、扁平疣贅(顔など)や尖圭コンジローマ(陰部)があります。尋常性疣贅がHPV2型や57型など、扁平疣贅が3型や10型など、尖圭コンジローマが6型や11型など、ボーエン様丘疹症がHPV16型などを主な原因とすることが分かっています。
イボとは異なりますが、子宮頸がんを引き起こすHPVはHPV16型、18型などです。なお、子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因となるHPV(子宮頸がん:HPV16 型、18 型など。コンジローマ:6型、11型など。)はワクチンが存在しています。例:9 価 HPV ワクチン(シルガード9)は、HPV6/11/16/18/31/33/45/52/58 の 9 つの型の感染を予防します。
小学校6年~高校1年相当の女子は、予防接種法に基づく定期接種として、公費によりHPVワクチンを接種することができます。また、平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性の中で、定期接種の対象年齢(小学校6年~高校1年相当)の間に接種を逃した方には、あらためて公費での接種の機会を提供されています。

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いぼ


5月16日